酵母をつくるところから、はじめています。
パンづくりで大切にしているのは、素材と時間です。酵母は自分たちで起こし、小麦は国産のものを選び、野菜や果物は旬のものを使う。そのうえで、発酵にも焼成にもきちんと時間をかける。 ここでは、その一つひとつを順を追ってご紹介します。
パンをふくらませる酵母を、ぶどうから起こしています。市販のドライイーストは使いません。仕込みには時間がかかり、季節によって発酵の進み方も変わりますが、その分だけ生地はやわらかく、香りに奥行きが出ます。
小麦は国産のものを使っています。空気のきれいな土地で育った小麦は、粉そのものに甘みがあり、シンプルな配合でも十分においしいパンになります。余計なものを足す必要がありません。
サンドイッチの野菜も、菓子にのせる果物も、できるだけオーガニックのものを選んでいます。お米も同じです。旬のものはその時期がいちばんおいしく、余計な手を加える必要がありません。素材の力にまかせています。
01 ひとつずつ手で成形しています。同じ配合でも、その日の気温や湿度で生地の表情は変わります。その日の生地に合わせて手を加えながら仕上げていく。手作りにこだわる理由はそこにあります。
02 使う果物や野菜は、季節ごとに入れ替わります。季節のタルトのように、時期によって使う素材が変わるものもあります。旬をはずしてまで一年中同じものを出すより、いまいちばんおいしいものをお出ししたいからです。
03 保存料や乳化剤を使えば、日持ちもするし形もそろいます。それでも使わないのは、毎日口にするものだからです。代わりに必要なのは、酵母の力を引き出す時間と、素材そのものを選ぶ手間。近道はありませんが、そのほうを選んでいます。
すべてはここから始まります。ぶどうから、時間をかけて酵母を育てます。気温によって発酵の速さが変わるため、様子を見ながら見極めます。焼くための土台をつくる工程です。
小麦粉、水、そして自家製の酵母。材料をひとつずつ量っていきます。配合がわずかにずれるだけで焼き上がりは変わるため、この段階はとくに慎重に進めます。
量り終えた材料を混ぜ合わせ、ひとつの生地にまとめていきます。ここで生地の状態が決まるため、粉と水と酵母がなじむまで様子を見ながら進めます。
混ぜ終えた生地を、時間をかけてふくらませます。天然酵母はイーストほど速く働かないぶん、待つ時間が長くなります。急がずに待つことが、この工程の仕事です。
ふくらんだ生地を手で分け、パンの形に整えていきます。食パン、ベーグル、カンパーニュ。つくるものによって、形の整え方が変わります。
オーブンに入れてからは、時間との勝負です。焼き色を見ながら、中まで火が通り、外は香ばしくなる頃合いを見計らって取り出します。ここで一日の仕事の出来が決まります。
焼き上がったパンは、そのおいしさを閉じ込めるために瞬間冷凍にかけます。遠方の方にも、焼きたてに近い状態でお届けするための工程です。
包装に進む前に、パンの状態を確かめます。お届けするものを、自分たちの目で最後に見る工程です。
確かめ終えたパンを包装します。冷凍した状態のまま、お届けできる形に整えていきます。
包装を終えたパンを発送します。ここまでのすべての工程は、届いたパンを口にしたときのおいしさのためにあります。